＜2＞

「京さん、ミミさんは…？」
光子郎は勢い良く、教室のドアを開ける。
中に、タケル、ヒカリ、京、大輔、伊織の選ばれし子供たちと、太一、ヤマトがいた。
兄弟の話を聞いて、一緒についてきたらしい。

「どうやら、タネモンの村がクワガーモンに襲われたようなんだ。」
「ミミさんはパルモンと一緒に、タネモンを逃がそうとしていたみたいなんです。
途中、ミミさんがおとりになって…。」
光子郎は、太一とヒカリの説明を聞きながら、端末に向かったままの京に声をかけた。
「それで？消息はつかめたのですか？」
「まだ…。大体のエリアはつかめたのですが…。」
京が申し訳なさそうに、画面を光子郎に向ける。
「とりあえず、デジタルワールドに行ってみようぜ。ここでこうしていても始まらねーよ。」
「…その場所がわからないんですよ。むやみに行ってもどうしようもないと思いますが…。」
冷静にな伊織の言葉に、大輔はくってかかる。
「ミミさんがあぶねーかもしれないんだぜ？だまってられっかよ！」
こぶしを握り締め、今にもゲートを開きそうな大輔に、タケルは声をかける。
「落ち着きなよ、大輔君。状況もわからないのにいきなり飛び込むほうが危険だよ。」
タケルの言葉に、大輔は過剰に反応する。
「んだよ！お前はミミさんが心配じゃねーのかよ！？」
「心配していないわけ、ないじゃないか。助けに行きたいよ。でも…。」
思わず熱くなるタケルをヒカリは宥めた。
「タケル君…。大輔君、光子郎さんの気持ちも考えて…。」
喧嘩をしそうな二人の間に入る。

「…泉先輩！この反応！？」
京の言葉に皆一斉に端末へ顔を向ける。