モーニングコール

　「何で寝てるのよ～」
ミミはすやすやと眠っている光子郎のベットの上に頬づえを突いて寝顔をながめていた

　今日二人は一緒に出かける約束をしていた
空は、まぶしいほどほど晴れ上がり絶好のデート日和
まちにまっていたデートに心躍るかのようにはやく起きてしまったミミは待ち合わせ
時間まで待ちきれず
光子郎のうちまで押しかけてきたのである
だが相手の光子郎はまだ寝ていて、光子郎の母に起こしてやってなんていわれたんだけど…

　「光子郎くん、起きてよ～」
呼びかける声に光子郎の反応はない
「ねぇ、光子郎くん？」
ミミは光子郎を軽くゆする
それでも光子郎に反応はなくただ寝息が規則正しく続いていた
ミミは観念したようにため息つく
（ホントくやしいくらい寝ついているわね…）
起きない光子郎をミミはじっと見つめた
普段見ることが出来ない寝顔、なんだかちょっとうれしい
（あっ、光子郎君って結構まつげ長いんだ、大発見！）
（光子郎君ったら耳の形いいのね）
（あ～、こんなとこにつむじがある～、結構髪の毛きれいよね～）
少しの間楽しげに見ていたがあまりもに気持ちよさそうに寝ているのが
だんだんくやしくなってきた
「も～せっかくこんなかわいいことデートできるんだから少しくらい早起きしてくれ
たっていいのじゃない！」
軽く頬をつついてみる、いやそうに少し首を動かす
それでも光子郎は起きない
「も～、何で起きないの～、絶対起してやる～！」
そう言うとミミはむんと立ち上がって光子郎をにらむ
そしてずいっと光子郎に近付くと、光子郎の鼻をつまみ
あいている方の手を光子郎の頬にあて
ミミは静かに光子郎の唇に自分の唇をあわせた

一瞬沈黙がはしる

「ん！」
「んんん！！！」
「ん～～～～～～～～！！！！！」
くるしそうな光子郎にミミはつまんだ鼻から手を離し、唇を離した
がばっ！
光子郎は勢いよく起き上がる
「はぁ、はぁ、はぁ…」
肩で息をする光子郎
「おはよう、こうしろうくん！」
起きた光子郎にミミはうれしそうに声をかけた
「はあ、はぁ…」
なんだか光子郎は意識もうろうとして焦点があってない
「もう～、お～は～よ！」
そういうとミミは今度は頬に軽くキスをする
「ん！？　みっ、ミミさん！！！！」
「はろ～！」
なんだか今更ながらにミミに気がつきあわてふためく光子郎
「どっ、どうしてここに？」
「どうしてって、なんだかはやく起きちゃってはやく出かけようって誘いに来たのよ！」
ミミは起きたのがうれしくってその場でくるりと回る
「それにしてもまだ待ち合わせの二時間も前じゃないですか、それに今の起し方って…」
そんな言葉にミミはにっと笑い腰に手をあて人差し指を光子郎の前に突き出した
「ミミちゃんスーパースペシャルモーニングコールよ！」
そういうと光子郎の鼻をつんっとつく
「モーニングコールは電話で起すものでは…」
「いいの！　ミミちゃんスペシャルなんだから～」
「それにしても苦しかった…、あんなんで家族を起しているのですか？」
「なにいってるのよ、光子郎くんだけよ、ミミちゃんのくちづけで目覚められてしあわせでしょ！」
「くちづけ？　えっ、ええ～～～～！！！」
「な～んだ、気がついていなかったの？」
「はい…」
「もう～、光子郎君ちょっと上向いて！」
「はい？」

ちゅっ！

「！！！」
「目がさめた？」
「はい」
「よろしい！　じゃあリビングで待ってるね、すぐ来てね！」
「急いで用意します」
「待ってる」

あつあつデートはこれからはじまります（笑）

ＥＮＤ

＜お礼の一言＞

小学生なのに、こんなに甘くてよいのでしょうか…（笑）
って、とくに年齢設定はしていないとのことですが、あずさは小学生と
とってみました。
ありがとうございます！！

いいなぁ光子郎さん…ミミちゃんスーパースペシャルモーニングコール…

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